河野新素材開発潟zーム   


ケナフボード

□地球環境に貢献する植物ケナフ(詳しくは→地球を守ろう

  二酸化炭素の吸収能力が高く地球温暖化防止に貢献すると期待されている植物ケナフ、当社はケナフの工業原料としての有用性に着目し、様々な製品開発を行ってきました。


□ケナフボードとは
 最初に注目したのは、ケナフの芯。中国では、ケナフ繊維がロープや麻袋など産業用原料として広く利用されています。そして、ケナフの芯は繊維を取った後の廃棄物として大量に排出されていたのです。
 当社は植物成分の研究を行う中で、ケナフの芯の部分に意外な力が秘められていることを発見しました。驚くべきことにケナフ木質部に含まれる特殊な成分は、水蒸気と熱の作用により接着性の強い樹脂物質に変化するのです。当社は、研究を重ねケナフ芯部を原料とした接着剤を一切使用しないボードを開発しました。


  




□ケナフボードの特徴
 ケナフボードは、パーティクルボードとして要求される基準をすべてクリアし、特に強度性能、耐水性に優れています。また、その他にも以下のような特徴があります。
(1)ケナフボードは、天然成分100%、安全です。燃焼しても有害物質は発生しません。地球にも優しいボードです。
(2)軽量で、且つ強度性能に優れています。
(3)吸水厚さ膨張率が低いにもかかわらず、吸水率は非常に高い。
  吸水厚さ膨張率が低いのは、水を吸って膨張しにくいということです。吸水率が高いことは、水を吸ったりはいたりする能力が高いということです。これは、調湿効果があることをを意味します。従来のボードは、防水性を使用して、吸水厚さ膨張率と共に、吸水率も低くしていました。
(4)ケナフボードは、屋内では長期耐久性を持ちますが、土中に埋めたり、雨ざらしにすると生分解します。
(5)ケナフの芯を利用することでCOが固定され、地球温暖化防止に貢献します。

No.1 No.2
密度(g/cm) 0.41 0.29
曲げ強さ(N/mm) 15 6.2
湿潤曲げB試験(N/mm) 7.3
吸水厚さ膨張率(%) 8.5 6.3
吸水率(%) 140 240
試験方法は、JISA5605(繊維板)及びJISA5908(パーティクルボード)に準拠。


□日、米、中で特許取得
 ケナフボードの技術は各国に特許出願を行い、日本、米国、中国で特許を取得しています。(日本特許第3034956号、米国特許第5728269号、中国特許第95984号)


□シックハウス症候群
 現在、塗料や接着剤に含まれる化学物質によって、めまい、吐き気、アトピー、ぜんそくなどを起こすシックハウス症候群が深刻な問題となっています。このシックハウス症候群は、ホルムアルデヒドが一番の原因だと考えられています。通常のボードは、木材地チップに接着剤を混ぜて熱圧して作ります。そのボードの用途は、住宅の内装材、家具など日常生活の中心となる所で使われます。これらに含まれるホルムアルデヒドが気体となって放出され、人体に影響を及ぼします。
 日本で2003年7月からJIS規格にホルムアルデヒド放出量の最も厳しい基準、スーパーE0(0.3mg/l以下)が定められました。今後は、ホルムアルデヒド以外の有害物質も重要視されてくると考えられますが、ケナフボードは、天然成分100%、化学物質を一切使用しないので安全です。また、燃焼しても有害物質は発生しない人体に優しいボードです。


□中国で試験生産に成功
 
 
 当社は、1998年、中国のケナフ産地付近のボード工場でケナフボードを試験生産に成功、製品の一部は日本に輸入、販売を行いました。当時、品質も改良すべき点が多く、コストも高かったのですが、評判は良く、多くの需要が見込めました。
 引き続いて本格生産を実施したかったのですが、そのための設備投資の資金が無く生産を断念してしまいました。

   ケナフボード生産現場





□ケナフボードの生産再開を目指しています!

 ケナフボード事業は、地球環境の面でもまた社会的にも、非常に有意義なものであると確信しております。当社は、ケナブボード生産再開に向けて努力しております。。
 本事業に関心をお持ちの方々のご支援、ご協力、事業への参加を求めます。


河野新素材開発潟zーム